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2010年11月17日水曜日

続・フィオの話

東京の日野市にある動物愛護センター多摩支所に団体のOさんと行った。

この日のOさんの仕事は、収容されて期限の来ていたゴールデンの女の子を迎えに行くことだった。

日野のセンターは個室に1頭づつ入ってる。各部屋は1畳強程の縦長のスペースで、真ん中辺りに数10センチ程の段差があり、僕等が歩くガラス窓のある廊下側の方が高くなっていて、奥の方の鉄格子で仕切られている内部通路側が低くなってる。この内部の通路を挟んで反対側にも同様の配置で10室くらいが並んでいる。ということは、全部で20頭くらいのキャパということになるか。。
各室ともとてもきれいだった。ここでは他県のセンターでよく起きている収容中の罹患はほとんど無いらしい。



フィオはこちらに背を向けて寝ていた。
僕に気付くとこちらに向き直ってお座りをした。



「あっ」と僕は「リルビに似てる」と思った。
まあるい目、長めの耳、セッターにしては短めの口吻・・・どれもスパニエルっぽい感じがした。でも色柄はクロエにそっくりだった。全体にクロエよりさらに黒っぽい。そしてクロエよりも少し小柄で、それもリルビを思わせる。

この日はまだ収容翌日だったからか、フィオは虚ろな目でボーっとしてた。
表情からはほとんど感情が見えない。。



センターの職員さんにゴルの出所手続きをしながら、Oさんは「この子は来週出します」と言うではないか。
たしか、今Oさんの所はキャパ一杯のはず。。
Oさんは僕に言った。
「ゴルちゃんとセッターの子と、どっちがいい?」
・・・・・「え??僕が引き受けるの?!」
どちらでも、僕が預かりを出来ればセッターは出せるとおっしゃる。

確かについこの前までは2頭と暮らしていた。
でも今はクロエ1匹で充分、今後再び2頭飼いにするつもりはまったく無かった。

でもあの子は・・りーちゃんにそっくりなセッターになんだか縁を感じてしまっていた僕は
預かりならなんとか出来るかと思い悩みつつ、翌週再びセンターに足を運んだ。


センターで1週間ぶりに再会したフィオは、前に見た時とは全然違ってた。
出して貰えるということが、分かってるかの様に興奮してた。
所定の手続きを済ませ、車に乗せ一路我が家に向かった。
その日のうちに病院に連れて行って、いろんなチェックをしてもらった。
結果は問題なし!
意外なことにフィラリアすら陰性だった。
放棄されるガンドッグでフィラリア陰性というのは、かなりラッキーなことだ。
クロエはしっかり陽性で、通年を通して薬を飲ませている。

その日のうちにまずフィオを風呂に入れた。
良い子で大人しくしてくれてたので、洗うのは楽だった。

この時点ではまだ「うちの子」ではなかったので、まだ呼び名も真面目には考えていなかった。。



2010年9月12日日曜日

ブログスタート。

mixiでは初めから書いてたクロエとフィオの日記。
ここで改めて2匹のブログを作ることにした。

ではまず、初めにクロエの話。

  • HPに出てたクロエの画像



クロエは2009年の3月22日に我が家にやって来た。
その前年の年も押し迫った12月23日に僕は15年と半年の間人生を共に生きたゴールデン・レトリバーのタバサを失っていた。更にその年の4月には13年と3ヶ月の間やはり共に生きたイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルのリルビも亡くしていた。
同じ年に長年連れ添った2匹のイヌを亡くした僕は、さすがに辛かった。

タバサが逝った後、年も明けた1月の終わり頃に僕はあるインターネットのレスキュードッグサイトに出ていた1匹のイングリッシュ・セッターに目が止まった。
そこには「イングリッシュ・セッターメス6歳くらい」とあった。
最愛の2匹を亡くしてみれば、再び同じ犬種を飼うことには抵抗があった。
僕にとってはゴールデン・レトリバーはタバサしか居ない。同じ様にスプリンガーもリルビしか居なかった。
でもそこで僕が見たのは黒白まだらのセッターだった。。

レトリバーもスパニエルもセッターも同じグループの猟犬だ。いわゆる「鳥猟犬」(ガンドッグ)だ。
それぞれの役目は違っても、同じ仕事に従事するイヌたち。
僕はなぜかガンドッグと呼ばれるイヌたちが大好きだ。
優雅でスポーティで陽気で甘ったれでぶっ飛んでる・・・そんな彼等が大好きだ。

僕はクロエの里親を募集していたレスキュー団体にメールを出した。
程なくしてお見合いがセットされた。

初めて見るクロエはブルー・ベルトン(黒をブルーと表現する。ブルー・ベルトンは「黒白まだら」って感じ)の柄も素敵なイヌで、まるでモノクロの豹みたいだった。
レスキュー団体の代表の方のお宅の周りをリードを預かり一回りした。
ぐいぐいと僕を引きながらがんがん歩くクロエ。
僕はふいにとても懐かしい感覚に襲われた。。
タバサやリルビがまだ若かった頃以来、この感覚とは長いことご無沙汰してた。
久しぶりに若いイヌと暮らすんだな、という実感が湧いてきた。

その翌月に父が旅立ち、クロエの我が家入りは3月の下旬まで待たなければならなかった。
その間、僕は二回ほどクロエに会いに行った。その頃クロエはレスキュー団体の保護犬の預かりボラさんのお宅に居候していた。
そのお宅は郊外の素晴らしいロケーションの中にあって、素敵な家族に大切にされて暮らしていた。きっとクロエは幸せな時間を満喫していたに違いない。

僕はクロエがやって来るまでの間、彼女の名前をどうしようか、悩ましくもこの上なく楽しい時間を過ごしていた。候補はいくつもあった。
最終的に残ってたのが「メガン」だった。
それでも本人を前にしてみるとちょっとした違和感があって、決まったのはクロエに3度目に会いに行った時だった。
クロエはその頃はまだ表情がちょっと固くて(今でもそんなにニコニコ顔じゃないけど)、僕はドラマの「24」に出てくる、いつもしかめっ面してるCTUの女性捜査官クロエ・オブライエンを思い出してた。
「あ、クロエにに似てる」
それでクロエに決まった。

フィオの話。



クロエと暮らし始めてもうすぐ1年という今年の2月、ある日レスキューのOさんから電話があった。「今日野の多摩支所にクロエちゃんによく似た女の子が入ってるわよ。都のHPに出てるから見て」と言われ、早速見てみればクロエと同じイングリッシュ・セッターで同じ色の子の写真が出てるではないか。
その週のOさんルーティンのセンター行きには僕も同行した。。